AnotherVision Countdown Calendar 2019

AnotherVisionメンバーによる"Countdown Calendar"を2019年もお届けします

僕たちはみんなドラマの最終回がやりたい

 

ハロー、ちえ(@chie2401)です。

 

ぴちぴちの21歳です。嘘です。21歳は本当ですがぴちぴちではない。冬になり乾燥でカサカサです。

 

諸行無常の世の中でして、AVCC3年目*1にしてついに同期が1人になり先輩が0人になりました*2。サークルという事物の特性上仕方ないことですが、本当に最近人の入れ替わりが激しくてびっくりするね*3。よくお世話になっているお客様にイベント会場で「知ってる顔がもうちえちゃんしかいないよ」と言われることも増えてまいりました。

 

AnotherVisionという団体で『ちえ』というハンドルネームで活動している生命体は現状1体しか観測されておりませんが、そんな生命体をご存知の方もご存じでない方も、まずはこちらの自己紹介からどうぞ。

 

ちえ

AnotherVision4期。

過去の制作は『LONELY/COLONY』制作指揮など。再演ありがとうございました。今年は『BLACK LIGHT』の監修をしたり『裏商店街 思い出通り』に関わっていたり『Revolver』に関わっていたりしました。

普段サークル内ではマネジメント・テキストライティング*4・内部イベント運営事務・公演スタッフなどをしていることが多いです。学祭コンテンツのスタッフロールによく顔を出しています。Googleスプレッドシートはいいぞ*5

プライベートではお酒*6とかコスメ*7とかポーカー*8とかで遊んでいます。

 

さて、今年も凝りもせず大したことないことをつらつら書いていきますので、お暇な方はお付き合いください。 この記事5000文字あるらしいよ。

 

 

本編。 

 

 

ここ数年で謎解きゲームにおける体験の占めるとこが大きくなってきましたね。

私は『謎解きにストーリーはいらない派』*9なのですが、まあでも『体験』*10とか『エモ』みたいなのはなかなか摂取できるものではなく、面白いしおいしいですよね。もぐもぐ。

 

サークル内で謎解きを作る際にも『主人公体験』みたいなフレーズが使われたりしますが、主人公体験ってなんでしょう。というか、なんで主人公体験が欲しいんでしょう。別に百合カップルを天井から眺める空気でもええやんけ*11

 

どうやら人類*12は物語というのが非常に好きらしく*13、世界には『物語論』という学問分野があったりします。私は文学部じゃない*14ので詳しくはわからん。

おそらく、何か流れのある一連の事象について説明する媒体としての物語というのは、人類にとって非常に便利で親しみのあるツールなんですよね。英雄伝とか星物語とかそうでしょうし。我々現代人もまた、まだ文字も読めない頃から本を読み聞かされ、1番から3番まででストーリーが展開する童謡を聞かされ、10歳になったら自分のこれまでの一生を振り返らせられ、とか。

 

それで、その物語には多くの場合『主人公』というのがあるわけです。クラスで一番顔が良くて人望があり面白いジョークとか言えちゃうような人がもっていくアレです。泣いた*15

そして、その主人公のためにたくさんのモブがいる、と。私を含む大抵の人はこのモブ側というわけです。そもそも大抵主人公は物語に1人しかいらないし、主役級の人たちが5人ぐらい、残りの30人ぐらいはみんなモブ。厳しい世の中~~~。この主人公っていうのは、選ばれし存在、『特別』な人間なんですよ。

 

『特別』って良いですよね。スペシャル。

今日は特別にご褒美~~とか言ってコンビニでアイス買うとかありません?週一ぐらいのペースで。実は特別でも何でもなく日常だけど、特別って言っとけば許されるかなみたいな*16。平穏に一年健康に過ごせれば御の字ですみたいなこと言ってるお母さんも、結局スーパーで期間限定のお菓子を買ったりするわけで。期間限定特別衣装のあの子を手に入れるためガチャを回すわけで。特別という現象には我々をどこか惹きつけるような魔力があると思うんです。魔力。

 

さて、謎解きゲームの話に戻ってくるんですけど、例えば制限時間数十分の中で、あるいはどこか目的地にたどり着くまでの中で、あるいは一連の事件の真相をこの手で解き明かすまでの中で、そういった物語たちの中ででも我々は『特別』感が欲しいじゃないですか。だって欲張りだもん*17。そもそもそういうゲームに参加するのが非日常なのであって~~というお話もありますが*18、特別は多いほうが良くない?特別感のコスパいいほうが良くない?一つのプレートにハンバーグもスパゲッティーもプリンも乗せて、ついでに旗まで立てちゃいたくない?毎日ハーゲンダッツの違う味食べたくない?

 

私は、この特別感という言葉とエモという言葉は非常に近いと思っていて、『ここまでの物語を主人公という一番いい席で見てきた最高の私だからこそ見られる/そのありがたみが分かる最高の景色!!』というのがエモだと思うんですよね。あくまで自論ですが。

 

魔王を倒した勇者が最後に始まりの村に帰ってくる展開は好きですか?

守られてばっかりだったヒロインが最後に主人公を守ってくれる展開は好きですか?

作品を見る前と見た後で意味合いが変わってくるキャッチコピーは好きですか?

アニメやドラマの最終回でテーマソングが流れるヤツは好きですか?

最終回でのタイトル回収は好きですか?

 

私はこういうのがめっちゃ好きです。もしできるなら自分が主人公の物語でこれをやってほしい。死ぬ間際にLONELY/COLONYのエンディング曲流してほしい*19

 

自分の話になってしまって恐縮なのですが、私が2019年一番のエモを感じる物がこちらです。

 

 

これはAnotherVision公式Twitterから投稿されている、今年5月に品川で再演されたLONELY/COLONYのスタッフ集合写真です*20

 

これの何がエモいかというのを説明するには、この投稿の紹介をしないといけないのですが、

 

 

これは、LONELY/COLONYが2016年駒場祭で初めてお客様の目に触れた時のスタッフ集合写真です。

 

2016年の駒場祭で初めて自分が制作指揮をしたコンテンツで、そりゃもちろん様々な苦労があり(たしか)、沢山の先輩の手助けをいただいて完成したLONELY/COLONY。実際に2016年の集合写真には沢山の同期と沢山の先輩が写っています。

 

そんな私にとって我が子のようなコンテンツを、2年半のブランクを経て、今度は沢山の後輩の力を借りて再演させていただいた時の集合写真。写真からいなくなってしまった先輩*21や同期。新しく写真に入ってくれた後輩たち。2年半の月日。変わらず沢山の人に愛してもらった自分のコンテンツ。変わらずポスターをもって中央にいさせてもらえる自分*22。これがエモ以外の何でしょうか*23

 

正直この写真がアナビ公式からツイートされた時「あーもう今、まさに今引退してもいいな」と思いました。結局してないけど*24。アナビ楽しい。

つまりは、これがある種私にとって「私が主人公のドラマの最終回に相応しいシーン」だったんです。



いい加減私の話を終えて本題に帰ってきましょう。

 

フィクションでもゲームでもいいから主人公体験がしたい。自分がその物語の中の特別でありたい。自分がその物語の超重要な1ピースだったからこそ見れる特別なシーンが見たい。

 

ならば、そんな皆さんの欲張りに応えられるようなコンテンツをご用意したい。

それで、「なんで自分はこれの制作者なんだ!私もこのコンテンツ遊びたかった!エモを感じたかった!」って言えるようなコンテンツを作ってみたい。

もしかしたら、もしかしたらですけど、最近の制作会議にはちょっとそんな風が吹いているかもしれないなと思うのです。知らんけど*25

 

 

 

どんなお客様でも、その椅子に座りさえすれば主人公になることができ、特別な景色を見ることができる。

 

 

それも、ただ物語を享受するだけじゃなくて、自分自身で困難や問題に立ち向かっていって、その達成感が貴方の主人公たりえる部分を後押ししてくれる。

 


僕たちはみんな、自分が主人公のドラマの最終回がやりたい。多分。たぶん。

 

 

そして私は、貴方が主人公のドラマの最終回を作りたい。これは絶対そうです。

 

 

 

 

さて、私は残された制限時間の中でそんな素敵コンテンツを作ることができるのでしょうか。そもそもあなたいつまで制作に関わってるんです?大丈夫か?

 

まあゆるりとやっていきます。

あわよくば、志が近くてパワフルな後輩のたくらみにのっかっていきます。あわよくば。いや人任せとかじゃないから。全然。自分でもいろいろ考えてるから*26

 

というか作りたい物を作ればいいんですよ。ええ。

ただ、作りたい物を作るには、どんなものを作りたいか言語化していくことも時には必要だと思っていて、その試みとしてひとつ私の作りたいものを文字にしてみたというわけです。みんなの作りたい物もいつかどこかで聞かせて欲しいな。あるいはその完成形を見たいな*27。楽しみですね。


以上、私のささやかな考察でした。エモはいいぞ。



 

あ、最後に。

www.nicovideo.jp

これ私のオススメの『最終回っぽい』曲です。是非聞いてみてください*28





 

皆々様よき最終回を、何度でも!

 

 

 

 

*1:去年と一昨年の記事を読み返して赤面しました。年単位の情緒不安定かな?一応リンクを掲載しておきます。私の構成要素であり私の書き文字には違いないので興味ある方はどうぞ。

ちょっと一息 - AnotherVision Countdown Calendar 2018

(ここに内容に即した素敵なタイトルが入ります) - AnotherVision Countdown Calendar2017

*2:去年はもっといっぱいいたのにな?

*3:こんな私ですがサークルの人の名前と顔はほとんど覚えています。どやり。

*4:キャッチコピーとか作るの好き。

*5:サークルで一番Googleスプレッドシートを使いこなす女らしい。なんやそれ。機能ぐらいググってください。

*6:AVCCでおすすめのリキュールの話をする説もあった。酒屋さんに行って端から順に全部飲めばええやんけ、と思ったのでやめました。聞きたい人は個人的に聞いてください。めちゃめちゃ詳しいわけではない。

*7:DAZZSHOPはいいぞ。

*8:専ら内輪。AVポーカー杯2位でした。楽しかった。

*9:LONELY/COLONYを作っておいてこれである。面白い謎が解きたい。

*10:マーダーミステリーが最近流行っている。

*11:筆者は百合厨ではありませんがそれはそれとて可愛い女の子は好きです。

*12:主語がデカい。

*13:去年のうみすけさんが物語性についてお話ししていました。

僕は物語性が好きなのだけれども。 - AnotherVision Countdown Calendar 2018

*14:医学部の端くれ学科に在籍しています。

*15:筆者の高校時代は教室の隅でTwitterをやる日々でした。

*16:許されません。痩せようね。

*17:最近のマイブームは欲について考えることです。その前はメンヘラについて考えるのがブームだったし、さらにその前はメタ認知について考えるのがブームだった。

*18:月1の非日常は果たして非日常か。

*19:こーしろーa.k.a.迂闊さんは天才です。

*20:ご来場いただいた皆様本当にありがとうございました。

*21:林檎さんが再演時唯一の先輩でした。林檎さんありがとうございました。

*22:実はこれがやりたくて家にしまってあった2016年のポスターを品川に持っていった。ちなみにこのポスターは欲しいと言ってくれた可愛い後輩たちにあげました。自分の分も残してあるよ。

*23:それと同時に後輩たちにとっての良いモブになりたいなと思いました。敬愛する先輩が「老害じゃなくて古株になりたいね」と言っていたのを思い出します。

*24:1つ下の後輩が先に引退しそうでビビる。私いつまでいるんだ。

*25:とりあえずこれつけとけば何言っても許されるかなって。Seyanaって。

*26:アナビ内部向けに1つ構想があるものがあるので、完成したら遊んでやってください。

*27:必要であれば私をいくらでも利用してください。

*28:ピノキオピーは天才。この人の曲は最終回を思わせるような調が多くて好きです。